岡田斗司夫著『いや、上京するの面倒くさいし地元のほうが楽だよね~ジモらくのススメ』より
幸せは千差万別。あなたにとっての「良い人生」とは?
より良い人生を見つけるというのは、「自分をどれだけ白状させるか?」なんです。
自分は案外、平凡な人生を望んでるかもしれない、意外と破壊的な人生を望んでいるかもしれない。「どんな時に自分が生きがいを感じたのか?」というのは、人によって全然違うんです。
僕が一番好きなのは、何かのプロジェクトが立ち上がる時です。
周りで一緒に仕事しているその場にいる人達が、全員「歴史上の英雄」みたいに思えるときがあるんです。「これは数年後とか、十数年後ぐらい後に振り返ると、歴史の一コマになるに違いない!」と全員が実感して、「おお!これは行けそうだ!」と目をキラキラさせている瞬間がすごく楽しい。
平凡な人生を望んでいる人もいれば、エキサイティングで波乱万丈が楽しい人もいる。全ての人が同じ目標を持っているわけではない。
そして、平凡な人生を望む人と、波乱万丈を好む人とでは、生き方が全く変わってくる。
岡田氏は好きな瞬間に全てを賭けているから成功した
これにはもちろん「寝られない」、「集まった仲間たちと大喧嘩するかもしれない」、「お金的に苦労するかもしれない」という代償があります。
でも、これらのネガティブな要素を全部引き受けてでも、「俺にはこれがあればいい!」という一個に賭けてるから、僕の「賭け率」というのはわりと高いし、そんなに外れないんです。
目標を「あれも、これも」と欲張るごとに、平均的な答えになっていきます。つまり
「どうすればより良い生き方をできるのか?」についての回答は
「目指すものが少なければ少ないほど、確率は上がる」なんです。
「安定収入が欲しい」と「起業したい」という夢があったとしたら、それは両方叶えるのはとてもハイレベル。
堀江貴文さんは「起業してから給料の遅配なんて一度もしたことがない」と言っていましたがそんなことができるのは一部の限られた人だけです。そして会社を軌道に乗せるために全てを投げ打っているからこその成功したのです。
私たちは、目標を絞りましょう。矛盾している項目は削る。
1つを選んだら1つを諦めるんです。
それが、シンプルに目標を達成していくただ一つのコツと思います。
目標1つだけなら難しくはない
例えば、「俺は歴史に名を残せれば、もうあとは何でもいい!」と
思っているならば、そこだけを目指せば難しくはないんです。
でも、他にいろいろ欲張るほどしんどくなるんですね。
僕のようなエキサイト型ではなく
他人から「あの人、良い人だな」と言われて、少し羨ましがられる、ごく普通の幸せな人生がいいと思うなら
それ以外の「モノを作りたい!」、「美人やイケメンと結構したい!」ということは一切考えずに
自分が立てたシンプルな目標に向かってやっていくと、人生はかなりコントローラブルになります。
例えば、世界中を旅したいと思う男性がいたとしたら
家族を持って、車を買って、年に1回はディズニーランドに行きたいという夢があり、その他に、家電製品を持ち、近所の人と同レベルの生活がしたいと思っただけで週40時間のフルタイム勤務することが決まってしまいます。
世界中を旅したいという目標は、家族がいたら難しく、老後の楽しみになってしまう。しかし、独身で、車もディズニーも家電製品もいらないなら、世界中を旅する夢は楽に叶えられるのです。
矛盾した目標は達成が難しい
例えば、建築デザインの仕事がしたい日本人がいるとします。日本では仕事が無くてもインドならデザインの仕事で求人が沢山あるとする。その場合、目標を1つに絞り、ひょいっと引っ越しができる人なら、夢はすぐ叶うんです。
これは極端な例ですが
自宅から通える範囲で、日本語の通じる場所で、と条件を付けているから難易度が上がってしまうのです。
その他にも
「便利な都市に住み公務員になって安定したい」に対し
「満員電車には乗りたくない」は、結構矛盾していますね。
「勉強したくない」と「一生、専門職で働きたい」は、これもまた矛盾です。専門職は知識のアップデートが必要です。
自分の望みを紙に書き出し、矛盾している項目を消していく。そして残ったシンプルな目標にだけ絞って、計画を立てて実行する。
最後にベスト3に残ったものを追求したら
1年後、意外と簡単に目標が叶っているかもしれませんよ?
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