「カイジ」に学ぶ、人生をスムーズに進める方法。

前回の日記「カイジ」に学ぶ、楽しく仕事をする唯一の方法。 - 楽に生きる方法の続きです。

木暮太一サンマーク出版 2013-11-28
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意志は「有限」と理解し、大切に使う

意志は無尽蔵に、かつ自然に湧いてくるものではありません。ましてや気合いの問題でもありません。意志は「有限」で使うと減ってしまいます。

かといって、体力と違って、寝れば自動的に回復するわけでもありません。意志を持ち続けられる人は、使ってしまった意志を意図的に回復させられます。同時に、意志の力を借りずとも行動ができるように整えてから行動に移します。

だからこそ、意志をいつまでも持ち続けることができ行動を継続することができるのです。

～中略～

カイジが地下の強制労働施設にいた時、給料日から二日連続豪遊してしまいました。豪遊二日目は、猛省したとありましたが、しかしそれから貯金に励むことはなく、ほんの数日でほぼ給料を使い果たしてしまいました。

では、カイジに「意思」がなかったのでしょうか？

そうではありません。

カイジは給料日の翌日、座禅を組んで前日の豪遊を反省していました。そして、もうあんな使い方はしないと心に決めています。

しかし、その意志は３０分でなくなってしまいます。

「カイジは意思が弱い男だ」そう思うかもしれません。しかしそうではないのです。周りには、ビールを買って宴会をやっている人たちがたくさんいます。温かい焼き鳥を美味しそうに食べている人もいるんです。

カイジがいくら強い意思を持っていても、あの場にいたらビールを買ってしまうでしょう。カイジだけでなくきっとだれもがあの場で誘惑に抗えないでしょう。

カイジは自分に弱い人間なのではなく、外的要素が強烈に「ビールを買わせる」ように仕向けられていたら買ってしまうのです。

内的要素を変える、強化するだけでは不十分です。望む結果が得られるような外的要素を、みずから求めなければいけないのです。

つまりカイジがこの場ですべきだったのは座禅を組んで我慢することではありません。この部屋から出て、トイレにでもこもりビールや焼き鳥を見ないことなのです。

長時間毎日トイレにこもることは苦痛でしょうがもしそうしていれば、あるいは「一日外出券※1」に手が届いていたかもしれません。

意思は無限にあるものではなく、使えば無くなります。その意思は環境によって浪費しやすくなります。

どのように環境を整えるか、それが継続できる人とできない人の違いなのです。